山形市・事業構想大学院大学・株式会社モリサワ 「やまがた創生プロジェクト研究」始動に関する共同記者会見 令和4年3月18日

ページ番号1009176  更新日 令和4年3月18日

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写真:会見に臨む市長と澤渡氏

出席者

市長、学校法人先端教育機構 事業構想大学院学長 田中 里沙氏、株式会社モリサワ代表取締役社長 森澤 彰彦氏

内容

発表事項

「やまがた創生プロジェクト研究」概要

会見内容

映像

発表内容

山形市 荒木雇用創出課長
 私から、このたびのプロジェクト実現に至った経緯について、ご報告させていただきます。
 先般、事業構想大学院大学様より当市の井上副市長に対し、地方創生に関する連携についての提案がございました。事業構想大学院大学様は、事業の根本からアイデアを発想し、実現するための構想計画を構築していくカリキュラムを提供されており、全国各地で産学官の架け橋となり、地域活性化に取り組んでいらっしゃいます。
 当市においても、その豊富な実績と英知を活用させていただきたく、令和4年2月14日に「地方創生の推進に係る包括連携に関する協定」を締結させていただきました。
 本協定は、地域経済の活性化及び創造都市の推進、まちづくりに関すること、地域課題の解決に関すること、人材の育成に関することなどについて、相互に連携を図り、双方の保有する資源を有効に活用し、山形市における地方創生や市民サービスの向上を図ることを目的としております。
 そして、本協定に基づく、具体的な地方創生の取り組みとして、事業構想大学院大学様の持つカリキュラムを活かして、地域課題解決を切り口に新規事業の構想を行うプロジェクト研究、名付けて、「やまがた創生プロジェクト研究」の実施についてご提案がありました。
 また、同時に、本プロジェクトの実現に向けて、「企業版ふるさと納税」による寄附にご協力いただける企業を探していただくことについてもご提案いただいたことから、当市としてもご依頼を申し上げたところでございます。
 これを受け、事業構想大学院大学様より、株式会社モリサワ様に山形市への「企業版ふるさと納税」についての打診をいただいたところでございます。その結果、本プロジェクトに対する共感とご快諾をいただき、令和4年2月25日、当市へ寄附を賜りました。
 さらに、株式会社モリサワ様には、山形市の取り組む創造都市の推進に関心を持っていただき、本プロジェクトへの寄附だけでなく、地方創生に関する連携協定のご提案をいただき、令和4年3月1日付けで協定を締結させていただいたところでございます。
 本協定は、創造都市の推進、関係人口の創出、観光の振興、人材の育成に関することなどについて、相互に連携を図り、双方の保有する資源を有効に活用し、山形市における地方創生や市民サービスの向上を図ることを目的としております。
 このような経緯をもちまして、事業構想大学院大学様、株式会社モリサワ様の両者のお力添えにより、本日ここに「やまがた創生プロジェクト研究」を発表させていただく運びとなりました。

 

学校法人先端教育機構事業構想大学院大学 桑田産官学共創部長
「やまがた創生プロジェクト研究」について、私からご説明させていただきます。
 まず、「やまがた創生プロジェクト研究」とは、事業構想大学院大学の持つカリキュラムを活かして、参加者が自社の新規事業を研究し、構想をする、10か月間の研究会です。参加者はそれぞれ、山形市の経済の活性化および創造都市の推進に資する、自社の新規事業を構想します。
 続いて、プロジェクトの特徴をご説明いたします。気候変動やデジタル技術の革新、高齢化社会の進行など、社会が大きく変容するなか、社会を見据え、多様化する顧客ニーズに合わせた新たな価値創造、すなわち新規事業の構想が求められています。そのような中で、「やまがた創生プロジェクト研究」では、事業の根本からアイデアを発想し、理想となる事業構想を構築します。本学は、教育機関として、10か月間で「気づける素養」を磨き、新たな価値創出に資する人材を育成してまいります。
 研究会には、SDGsやDXなど最先端分野のゲスト講師も招聘します。参加者は、ゲストから得られる知見とともに、社会変化を洞察し、新たな顧客価値を創造します。また、異業種の企業やパートナーとの知の共有・探索を通し、コラボレーションによる事業創出活動も模索いたします。
 参加者は、大学院カリキュラムを活かしたプログラム構成で、定例研究会を中心に、担当教員による個別指導も受けながら、最終的には、自社の「事業構想計画書」を策定します。
 ここで、本プロジェクトの担当教員をご紹介します。担当するのは、事業構想大学院大学事業構想研究所 教授の河村昌美先生です。河村先生は、横浜市共創推進室の立ち上げから関わり、公民共創の新しい事業を次々と手がけてきた、元自治体職員の実務家教員です。社会課題や地域課題の解決に資する公民共創を専門としており、企業と連携して取り組む新しい事業に、これまで数百件以上携わってきました。
 昨年4月に本学の専任教員として着任して以降、インフラ系の企業や通信系企業、様々な業種の企業、また、地方自治体における新事業構想の実現をサポートしています。今回のプロジェクトの担当教員として、山形市の経済活性化および創造都市の推進に資する新事業が生まれるよう、講義や個別相談など、全体のファシリテーションを担当いたします。
 最後に、本プロジェクトの募集概要について、ご説明させていただきます。今回のプロジェクト期間は、2022年5月~2023年
2月で、全部で20回の定例研究会を予定しています。
 募集人数は7名で、募集人数を超えるお申込みがあった場合には、選考とさせていただきます。
 会場は、山形市内会場を中心に、オンラインや事業構想大学院大学 東京校での開催を予定しています。
 参加対象となるのは、山形市の経済活性化及び創造都市の推進に資する新事業の創出を目指す企業、また、新分野展開や新たな収益の仕組みづくりを検討している企業などで、業種や企業規模は問いません。個人事業主も可能です。
 人脈や技術など、自社の経営資源を再定義し、新事業を創出したい方、今後社内の中核となっていく幹部社員の方、山形市をよりよくしたいという熱い想いを持っている方などにぜひご参加いただきたいと考えております。4月13日以降、説明会を開催してまいりますので、参加を希望される方は、ぜひお申し込みいただきたいと思います。

 

市長
 まずはじめに、事業構想大学院大学様、また、株式会社モリサワ様に対して、御礼を申し上げたいと思います。先ほどの経過報告にもありましたとおり、このたびの「やまがた創生プロジェクト研究」は、事業構想大学院大学様と株式会社モリサワ様のご協力無しには実現しなかったものであり、両社のお力添えに対しまして、深く感謝を申し上げたいと思います。
 ここで改めて言うまでもないことでありますが、現代は、本当に世界、社会の状況変化、あるいは経済の構造変化が非常に激しい時代であります。コロナ禍の中で、これまでの価値観や、人間の生活様式のあり方が根本的に変わったところもありますし、また、このたびのロシアのウクライナ侵攻も、世界の様々な安全保障体制をはじめとした構造を大きく変えるものだと思っております。こうした中で、地方自治体もこうした激しい変化に臨機応変に対応していかなければならない、そうしたことが迫られている状況でございます。それに対応していくには、基本は、人材がいないと仕方がないと考えております。
 日頃、山形市においても、職員研修をはじめとする人材育成を一生懸命やっているところでありますが、先ほど申し上げたような現代社会の大きな環境変化等を考えますと、山形市の内部だけでは限界があり、人材育成において素晴らしい知見をお持ちである皆様の力を借りることで、更なる飛躍を遂げていきたいと考えていたところ、こうしたプロジェクトが実現できたことは、山形市にとって大変有難いことですし、非常にワクワクした気持ちであります。
 山形市の経済活性化、そして創造都市の推進については、従来からの大きな課題でございます。このたびのプロジェクトの中で、官民様々な人材が集い、学んで、この山形の未来を切り開く新たな事業構想プロジェクトを生み出すことにつながればと大変期待しております。
 これからも、事業構想大学院大学様、そして株式会社モリサワ様とともに、山形市の地方創生にしっかりと取り組んでまいりますので、どうかお力添えのほどよろしくお願いいたします。
 ぜひ多くのやる気のある皆様から、このプロジェクトにご応募いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 

株式会社モリサワ 森澤代表取締役社長
 このたびは、山形県山形市様と締結させていただきました「地方創生の推進に係る包括連携に関する協定」を基に、山形市様、事業構想大学院大学様との「やまがた創生プロジェクト研究」に携われることをとても嬉しく思っております。
 私ども株式会社モリサワは、1924年の創業以来、情報の伝達のもととなる文字の開発、デザイン、昨今で言いますと、デジタルの書体であるフォントの研究、開発を行っている会社であります。「文字を通じて社会に貢献する」というスローガンになっておりまして、それをもとに事業活動を展開しております。
 私どもの書体、フォントは、普段からお世話になっている印刷業界のみならず、新聞、テレビ、最近ですとWebサイト、サイネージなど、ありとあらゆるところで私どもの文字をご利用いただいております。文字に「モリサワ」の表示があるわけではないので、皆様にはわからないと思いますが、非常に高いシェアをいただいて、皆様の日々の暮らしの中でお役に立てていると思っております。
 また、文字を通じて社会に新しい価値を提供するとともに、国連で採択されました世界共通の目標であるSDGsの達成に向けて、企業活動を行っております。
 2015年に日本障がい者スポーツ協会「JPSA」とオフィシャルパートナー契約を締結し、2021年には、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会で金メダルを獲得された、パラアスリートの佐藤友祈選手と所属契約を締結するなど、障がい者スポーツの活動支援も行っております。
 2020年にはダイバーシティ推進宣言を掲げ、社内組織を設立、社内への認知・教育活動や社外との協働活動も積極的に取り組んできております。
 そうした中、自治体様とは、SDGsやダイバーシティ推進に貢献できる「UDフォント(ユニバーサルデザインフォント)」の活用や、多言語ユニバーサル情報配信ツールとして私どもが開発している「MCCatalog+(エムシーカタログプラス)」などのソリューションを活用していただき、「情報のユニバーサルデザイン」や「地方創生」、「SDGs」を推進する活動を全国の自治体様と連携し、取り組んでまいりました。
 昨年には、神奈川県相模原市様、愛知県豊田市様のSDGsパートナーとなり、相互間で知見やノウハウを共有できる関係性を築き、活動がスタートしております。
 このような経験やノウハウを、今回の山形市様、事業構想大学院大学様とのプロジェクトである「やまがた創生プロジェクト研究」において活用し、山形市様が目指されます地域活性化・創造都市の実現のために幅広い分野で連携してまいりたいと考えております。
 また、この取り組みを山形市民の皆様や、市内の企業の方々にもご理解いただくべく、様々な活動をご一緒させていただく予定です。この協定、プロジェクトを通じて皆さまにご協力いただくことにより、山形市様と共に新たなノウハウを築き、弊社サービスによる相乗効果を発揮していきたいと考えておりますので、ぜひご期待いただければと思います。

 

学校法人先端教育機構事業構想大学院大学 田中学長
 このたびは、地域資源を生かした新事業、人材育成をはじめ、先進的かつクリエイティブな地方創生に力をいれる山形市とのご縁をいただきまして、佐藤孝弘山形市長、株式会社モリサワ 森澤彰彦社長とともに、本日の機会を迎えます事、たいへん嬉しく存じております。
 本学は、2012年に文部科学大臣の認可を得て、東京・南青山に開学しました社会人向けの専門職大学院大学でございます。新事業、地方創生、事業承継における担い手人材の育成と事業構想の研究・実践から、社会に新たな価値を創出する取り組みと研究に力を入れています。現在は、東京、名古屋、大阪、福岡に校舎がございまして、今年4月には、全国5拠点目となる仙台校をNEXCO東日本と共同開設いたします。事業構想修士の学位をもつ修了生が、明日で466名になり、現役の院生が4校舎で230名、また、大学院の付属機関である事業構想研究所においては、1,500名を超える研究員を輩出し、全国各地に多彩な事業構想が生まれている状況です。
 先ほど佐藤市長のお話にありました、山形市が掲げる「持続的発展が可能なまちづくり」における計画の主旨は、正に現代の社会課題の解決に資するものであり、これからますます期待と要請が高まるところと存じております。創造都市の推進につながるような医療整備や都市開発、環境保全など施策の実行が、地域経済の活性化を実現する装置となっていくと確信しており、高等教育機関であります私どもの立場からも研究協力してまいりたいと考えております。
 時代の変化に柔軟に対応しながら、様々なサービスや商品を提供し続けるモリサワ様の取り組みは、私どもが発行する月刊事業構想での取材をはじめ、以前より注目させていただいており、「UDフォント」を通した教育活動においては、全国の小中学校、教育委員会に大変好評を得られており、その実践事例をご披露いただきましたところ、大変な反響を受けたところでございました。地域との共創プロジェクトにも広く積極的に取り組まれる注目企業であるモリサワ様と、このたびのご縁を機に新たに産学間のパートナーとしてご一緒できることを心より楽しみにいたしております。
 この三者合同プロジェクトとなる本研究会は、「企業版ふるさと納税」を活用して新たに取り組む形となりますが、山形市は、大変クリエイティブでイノベーティブな地域であると評価を受けていらっしゃいますし、全国に先駆けた地方創生の事例を発信することで、未来の地域社会のあるべき姿を広く提案して、社会の理解や共感が得られるようになればと願っております。本学としましては、事業を推進させる地域の担い手人材の育成と、研究力を生かしたイノベーション創出で大いに貢献してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

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