百日咳に注意しましょう!
咳が長引くときは注意しましょう。
現在、山形市内では、例年に比べて百日咳と診断される方が増えています。
令和7年第1週~令和7年第15週(令和7年1月1日~令和7年4月13日)、山形市内の医療機関において49例の報告があり、令和6年第1週~令和6年第52週(令和6年1月1日~令和6年12月29日)の報告数である41例を既に上回っています。
百日咳は、咳を主症状とする急性気道感染症で、百日咳菌が原因です。乳幼児に発生が多くみられますが、どの年齢の方でも感染する可能性があります。最近では、学童期・思春期・成人の百日咳例が増加傾向にあります。また、1歳以下(特に生後6か月以下)の乳児が感染すると重症化することがあるため、注意が必要です。
咳が出るときには、マスクを着用するなど周囲に飛沫が飛び散るのを防ぐ「咳エチケット」を守りましょう。1週間以上の咳が続くときは、早めに医療機関を受診しましょう。
感染経路・症状など
- 感染経路:百日咳に感染している方の咳やくしゃみ、つばなどのしぶきに含まれる菌を吸い込むことによる感染(飛沫感染)と、感染している方との接触や、汚染された物への接触による感染(接触感染)があります。百日咳菌の感染力はとても強いため、家庭内や学校などで 感染が広がってしまうことが多いです。
- 潜伏期間:7~10日(最大20日)

<参考>国立健康危機管理研究機構ホームページ「百日咳」
家庭内感染に注意しましょう
新型コロナウイルス感染症流行時(第1波~第6波まで)の山形市民のデータを用いた研究において、山形市では家族内・親族間の感染予防の対策に重点を置く必要がある、と考察しています。百日咳も呼吸器感染症ですので、新型コロナウイルス感染症と似た感染の拡がり方をすることが予測されます。家族に有症状者がいる場合は、外出先のみならず家庭内においても感染対策を意識して過ごしましょう。
合併症について
1歳以下(特に6か月以下)の乳幼児では、咳により呼吸ができなくなるために全身が青紫色になってしまうこと(チアノーゼ)やけいれんを起こすことがあります。また、窒息や肺炎等の合併症が致命的となることがあります。
大人の百日咳について
子どもは重症化しやすい一方、大人の百日咳は、咳は長く続きますが、典型的な発作性の咳を伴うことが少なく、気づかないうちに自然と治まってしまう場合もあります。
単なる咳として放置してしまうと、気づかないうちにワクチン未接種の新生児や乳児に対する感染源となってしまうことがあり、学校や家庭内など周囲への感染拡大を防ぐためにも、早めの受診と治療が必要です。
感染防止のために
基本的な感染対策
百日咳の飛沫・接触感染を防ぐためにも、かぜ予防と同様に、手洗い・うがいを心がけましょう。また、咳がでるときにはマスクを着用するなど咳エチケットを守りましょう。
ワクチンの接種について
生後2か月以降、定期接種としてワクチン接種ができます。乳幼児の場合は特に、予防接種を受けることで重症化を防ぐことができます。予防接種による免疫効果の持続は5~10年程度です。軽症でも菌の排出はあるため、予防接種をしていない新生児・乳児がいる場合は、感染に対する注意が必要です。
予防接種に関しては、下記のページをご参照ください。
学校保健安全法における取扱い
百日咳は、第二種の感染症に定められており、「特有の咳が消失するまで」または「5日間の適正な抗菌薬療法が終了するまで」出席停止とされています。症状により出席停止の期間が異なりますので、学校へご相談ください。
治療について
百日咳の治療には、抗菌薬が有効とされています。抗菌薬の内服を途中で止めてしまうと、抗菌薬が効かない菌(耐性菌)が増えることになり、その後の治療がとても大変になります。医師の指示に従い、しっかり飲み切りましょう。
参考
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