一口健康メモ

ページ番号1011791  更新日 令和5年6月30日

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手荒れにお悩みの方

山形市立病院済生館皮膚科 永谷 圭

 

 コロナ禍での頻回な手の消毒などで手荒れを発症された方も多いと思います。手荒れは原因となる物質に触れることで炎症が起きる接触皮膚炎の一種であり、主に刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎があります。刺激性接触皮膚炎は、皮膚のバリア機能を担っている角層が乾燥や物理的な刺激で傷つき、そこから洗剤や消毒液などの刺激物質が皮膚内に侵入することで炎症が起きます。アレルギー性接触皮膚炎は、漆やゴムなどによるかぶれを繰り返すことでアレルギーが完成し、触れるたびに炎症が起きます。

 手荒れの治療には塗り薬や飲み薬がありますが、原因となる物質に触れるたびに発症するため、それらに触れることを避け、皮膚のバリア機能を保つことが大切です。

 手の消毒や皿洗いなどの家事の際は、低刺激の消毒液に変えたり手袋をしたりすることで予防できます。また、乾燥が皮膚のバリア機能の低下につながるため、小まめに保湿を行うことも有効です。

 なお、手荒れと思っていても、実際は他の病気が原因ということもあります。手荒れがひどく、治らない方は、一度近くの皮膚科で診察してもらうことをお勧めします。

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