市長のやまがた自慢「なかたち石・おたすけ石」

ページ番号1005473  更新日 令和3年9月28日

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写真:なかたち石

山形市にはさまざまな「石」の文化の痕跡が残っています。広報やまがた平成27年12月1日号でご紹介した日本最古の石鳥居もそうですし、「湯殿山」などと書かれた大きな石碑が市内の至るところに存在します。今回はそのうち興味深いものを2つ、『なかたち石』と『おたすけ石』についてご紹介します。
まず、なかたち石ですが、小姓町の大日堂前に立っている石碑です。石碑の左面には「たつぬる方」、右面には「をしへる方」と書かれています。初めて見たときは一体何かと思いましたが、調べてみると昔の掲示板でした。迷子や失くし物などについて「たつぬる方」に紙を貼っておくと、誰かが「をしへる方」に情報を貼ってくれるという仕組みです。電話もインターネットも無い時代には重要な役割を果たしていたのかもしれません。
小姓町のなかたち石は幕末頃に制作されたといわれていますが、完全な形で現存している石碑は東北でもわずかしかなく、大変貴重なものです。ぜひ一度、実物をご覧ください。

写真:おたすけ石

一方、おたすけ石は西山形地区の柏倉にあります。昔ながらの面影を残す旧道を登ったところの旧家の塀際に、なぜか大きな石がゴロゴロとたくさん並んでいるのですが、その由来が面白いのです。昔、お金に困った人々がこの家を訪ねて施しを求めたのですが、単に与えるだけではその人のためにならないとして、富神川から石を運んできた方に施しをしたとのことです。この旧家はお医者さんだったそうですが、どんな思いで、どんなきっかけで、そのような決まり事を作ったのでしょうか。
どちらも背景には助け合いの精神と昔ながらの知恵がつまっており、大変興味深いものです。普段は見過ごしてしまいそうなご近所の石も、調べてみると思いがけない発見があるかもしれません。ぜひ、探してみてください。

(広報やまがた平成28年4月1日号)

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