市長のやまがた自慢「小白川天満神社」

ページ番号1005513  更新日 令和3年9月28日

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写真:大きな絵馬
オランダ語百人一首絵馬

いよいよ新年度が始まりました。この春進学して、新たなステージでの学びに胸をふくらませている方も多いと思います。厳しい受験を経験された皆さんのなかには、合格祈願に行かれた方も多いのではないでしょうか。
山形市内で学問の神様といえば、小白川天満神社があります。この神社の歴史は古く、かつて日本武尊が東国征伐の際に陣屋とした「払鬼城」が起源とされています。平安時代になると、そこに村社が建立されて日本武尊を祀る「払鬼大明神」となりました。その後、初代山形城主・斯波兼頼公の息子、直家公が、自らが信仰していた菅原道真公直筆の画をここに安置して払鬼大明神は「小白川天神」となり、日本武尊と菅原道真公をともに祭神とすることになります。最上義光公の時代には270石の社領を授かり、さらに後には三代将軍・徳川家光公からも同石の御朱印を受け、石高では太宰府天満宮、北野天満宮に次ぐ日本三大天神に入り、この三社が徳川幕府の祈祷所となっていました。
また、この神社にはとても珍しい絵馬が奉納されています。それは山形市の有形民俗文化財に指定されている「オランダ語百人一首絵馬」です。絵馬にもいろいろな形や絵柄がありますが、この絵馬には和歌がオランダ語のアルファベットで記されており、全国でも大変珍しいものと言われています。この絵馬には「天保十年」、「長澤塾・大木朝栄書」とあり、大塩平八郎の乱などがあった時代に奉納されたことがうかがえます。ほかにもこの神社には和算の問題などを記した「算額」も奉納されており、江戸後期の山形にもオランダ語や和算を学んでいる人たちがいたことを今に伝えています。
旧小白川街道から境内に入って鳥居をくぐると、そこは木々の緑で周囲を囲まれ、カッパや亀などの石像がところどころに安置されるなど、外界とは切り離された異空間となっています。お花見でさくらラインを眺めたあとは、小白川天満神社で知的好奇心を刺激してみてはいかがでしょうか。

(広報やまがた令和2年4月1日号掲載)

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