市長のやまがた自慢「山形城屏風折れ土塀」

ページ番号1005491  更新日 令和3年9月28日

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写真:屏風折れ土塀の礎石

山形城において「屏風折れ土塀」という、大変貴重で珍しい遺構が発見されました。山形城二ノ丸土塁跡の北東部分の発掘調査で、その礎石が見つかったのです。お城にある土塀といえば白壁でまっすぐ続くものを思い浮かべると思いますが、このたび見つかった遺構は、途中で三角形に折れ曲がり、外側に突き出した形になっているのです(写真をご覧ください)。
なぜこんな形になっているかといえば、防御上の工夫です。敵が攻めてきたとき、正面の敵だけでなく、左右に向けても弓や鉄砲を撃てるよう、角度をつけているということです。
この屏風折れ土塀ですが、丹波国(兵庫県)の篠山城や信濃国(長野県)の松本城などに築かれていたとされておりますが、その遺構は見つかっていません。つまり、実際に遺構が見つかったのは全国で山形城が初めてなのです。全国ニュースにもなるなど、大変注目されているところです。
この土塀が築かれたのは鳥居氏の時代(1622~1636年)といわれておりますが、まだ詳しいことはわかっておりません。当時の情勢は伊達(仙台)、上杉(米沢)、佐竹(秋田)など、大藩の外様大名が割拠している状況でした。それら大名の中間的な位置に徳川家の忠臣中の忠臣とも言える鳥居家が配置をされたということになります。幕府にとっては東北の押さえともいえる山形城の防衛機能強化を目的とした屏風折れ土塀の構築なのではないでしょうか。
早速、全国の歴史好きの方々の間で議論が巻き起こっているようです。ぜひ実際に足を運んでいただき、歴史ロマンに思いをはせてみてはいかがでしょうか。

(広報やまがた平成29年11月1日号掲載)

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