SUKSK生活のすすめ

ページ番号1010757  更新日 令和5年1月30日

印刷大きな文字で印刷

「大切な鉄分」について

山形市保健所 副所長 加藤裕一

 一日の食事に含まれる鉄分は約10ミリグラムといわれています。そのうち吸収される鉄分は、わずかに1ミリグラムです。一方、消失される鉄分は1ミリグラムで汗、尿および便に含まれています。さらに女性の場合には、月経による出血分で1ミリグラム程度消失が増えます。女性の場合は、意識して鉄分を摂取しないと容易に鉄不足になるため注意が必要です。

 鉄分が不足することにより生じる貧血を、鉄欠乏性貧血と言います。前述の理由から鉄欠乏性貧血は女性に多く、わが国の女性の罹患率は約10%、20~50歳未満に限れば20%といわれています。一方、男性の罹患率は2%以下と、少ないといわれています。男性の場合、原因の多くは消化管出血です。背景に胃潰瘍、胃癌、大腸ポリープおよび大腸癌などが隠れている場合がありますので注意が必要です。また妊娠時や成長期には、鉄分の需要が高まるために鉄欠乏性貧血になることがあります。

 いったん、鉄欠乏性貧血の状態になったら、食事だけでは改善が難しく、鉄剤の投与が必要となります。

 貧血の状態にならないように鉄不足を予防することは可能です。鉄分は、ヘム鉄と非ヘム鉄に分けられます。吸収はヘム鉄の方が良く、レバー、魚介類などに多く含まれます。一方、非ヘム鉄は、野菜、ノリなどの海藻類などに多く含まれます。鉄不足を予防するには、これらの食材を一日の食事の中にバランス良く取り入れることに尽きます。

より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。

このページの内容はわかりやすかったですか?
このページは見つけやすかったですか?

このページに関するお問い合わせ

山形市役所
〒990-8540 山形県山形市旅篭町二丁目3番25号
電話番号:023-641-1212(代表)