次世代につなぐ山形市の農業
市では、市農業戦略本部を設置し農業に関わる諸問題の解決策を検討しています。今号では、農業を次世代に着実に引き継ぐため、市が実施している取り組みを紹介します。
■問 農政課 電話内線437
地域全体で農業の未来を考える
利用されない農地が課題
近年、高齢化や人口減少の本格化により農業者の減少や遊休農地※の拡大が加速し、地域の農地が適切に利用されないことが懸念されています。
※遊休農地…現に耕作されておらず、引き続き耕作されないと見込まれる農地。
計画で農地利用を効率的に
地域農業を守るため、今後10年間の地域の農地利用の姿を明確化し、誰が・どこの農地で・どんな作物を・どのように栽培するのかを地域の皆さんで話し合い作り上げた、将来の計画となる「地域計画」を3月に策定しました。
今後も策定した計画に沿って継続的に地域で協議を行い、より実行力のある地域計画となるよう進めていきます。
農地の未来を描く地域計画
地域計画のメリット
・担い手別に色分けした地図を見ながら話し合うことで、農地をまとめやすくなり効率的な農業経営に役立つ。
・「将来自分の農地を誰が耕作するのか」見通しがつくことで、安心して農地の貸し借りができる。
・担い手の規模拡大がスムーズになり、経営発展につながる。
※それぞれの地域で策定した地域計画について詳しくは、市ホームページへ。

さらなる農地集約化へ
農地集約化モデル事業に取り組んだ南山形地区と南沼原地区を紹介します。
・南山形地区
地区で一般社団法人 南山形お互いさまの会を立ち上げ、地区内の農地を農地中間管理機構※を経由して丸ごと借り受けし、農地の維持・管理などを行っています。
※農地中間管理機構…農用地を農家から借り受け、地域農業の担い手へ貸し付ける仲介となる組織。
・南沼原地区
地区で独自に農地利用調整委員会を立ち上げ、若手農家を中心に地域農業の現状を把握し集約可能な農地を確認。
さらに、ポスター・チラシを作成して調整委員会の活動を周知し、農地の出し手の掘り起こしを行い集約化しています。

未来のさくらんぼ農家を育てる
さくらんぼ農家の課題
全国でも上位の収穫量を誇る山形市のさくらんぼ。しかし、高齢化により経営の継続が困難になる生産者が増えています。
また、さくらんぼは高度な技術の習得や園地の確保が難しいなどの理由で他の農作物に比べて新規参入のハードルが高くなっています。
担い手不足の解消へ
担い手不足を解消するため市では、長期にわたって未来のさくらんぼ農家を育成する「山形市さくらんぼトレーニングファーム」を2026(令和8)年度に開設します。
未来の農家の成長をサポート
山形市さくらんぼトレーニングファーム
効率的で気候変動に負けない知識を習得
高所作業を減らすことや、スマート農業の活用などで効率的に生産を進めていく知識、防霜対策や高温対策などの気候変動に対応する知識を習得してもらうため、研修体制を整えます。
実践環境も独立後の支援も充実
関係機関と連携し、実地研修やベテラン生産者の技術継承を目的とした既存園地での実習など、独立まで充実した実践経験を積む場を提供します。
独立後もベテラン生産者からのアドバイスや農業機械の補助などのサポート体制を整えます。
就農までの流れ
研修期間(2~3年)
(1)作る【栽培技術】
栽培技術の基礎習得
・トレーニングファーム・サテライト型研修圃場での実習研修
・座学での理論習得
(2)販売する【経営】
持続可能な経営術の取得
・栽培作物検討 (さくらんぼとの組み合わせ)
・経営管理
・販売経路
独立就農後(最長10年サポート)
安定経営に向けて【営農支援】
独立後も継続して支援
・市新規就農受入協議会による支援
・指導者からの継続的アドバイス
・補助事業による機械・施設整備支援
実施中の新規就農支援
▼新規就農短期体験フリープラン
■時 令和8年2月28日(土曜)まで
■内 1~5日間の短期間就農体験
■申 研修希望日の2週間前まで
※申し込み方法など詳しくは、市ホームページへ。
▼新規就農バスツアー
■時 9月中旬予定
■内 バスで農家などの訪問、 圃場視察
※詳しくは、市ホームページへ。
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このページに関するお問い合わせ
農林部農政課
〒990-8540 山形市旅篭町二丁目3番25号
電話番号:023-641-1212(代表)
ファクス番号:023-641-1865
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