住み慣れた地域で共に支え合い、自分らしくチャレンジできる山形市へ
全国的に高齢者や要介護認定を受けている方が増えている一方で、生産年齢人口(15~64歳の人口)は減少しています。
山形市も例外ではなく、介護の必要性が高まる85歳以上の高齢者や一人暮らしの世帯が増加しており、将来的に介護保険サービスの費用が増えることも見込まれています。また、介護を担う人材の不足も懸念されています。
そうした中、山形市では、3月に高齢者保健福祉の施策や介護保険料などを定めた「山形市高齢者保健福祉計画(第9期介護保険事業計画)」を策定しました。この計画を基に、医療や介護サービスの必要性が高まる85歳以上の方が最多となる2040年を見据えた介護サービス基盤の整備と介護人材の確保・定着、健康づくりや介護予防の一層の推進を図りながら、これまで進めてきた地域包括ケアシステムの確立に向けた取り組みをより深化・推進していきます。
基本理念 地域共生社会の実現に向けた地域包括ケアシステムの深化・推進
1 健やかに生きがいを持って生活するためのビジョン
高齢者が自らの能力を生かしながら、住み慣れた地域で支え合い、生き生きとした暮らしができている
社会参加の視点
「高齢者が社会の中で役割を持って活動的に暮らしている」
- 住民主体の通いの場の活動継続への支援
- 地域活動やボランティアへの参加、老人クラブ活動、就労等への支援 など
介護予防・生活支援の視点
「高齢者が住み慣れた地域の中で生き生きと暮らしている」
- 元気あっぷ教室の利用促進
- 閉じこもりを防止するための介護予防事業の実施 など
2 介護が必要になっても住み慣れた地域で安心して生活するためのビジョン
要介護者が住み慣れた地域で安心して自らの意思で望む暮らしができている
本人の視点
「住み慣れた地域で安心して自らの意思で望む暮らしができている」
- 多機関連携による在宅医療・介護の一体的提供
- 認知症の早期発見・早期対応に向けた支援体制の構築 など
家族の視点
「支え合いながら安心して介護ができ仕事も続けられている」
- 仕事と介護の両立に向けた相談支援 など
サービス提供体制の視点
「必要なサービスが確保できている」
- 介護人材の確保と定着、介護ロボットやICTの導入促進
- シルバー人材センター等との連携による高齢者の雇用促進 など
施策の展開
1. 地域包括ケアシステムの深化・推進
(1)地域包括支援センターによる支援体制の充実
専門職、事務職等の適正な人員体制による地域包括支援センターの充実
介護者のための相談支援の強化
介護、障がい福祉、子育て、生活困窮等の重層的な支援体制の構築 等
(2)介護予防・生活支援・地域づくりの推進
社会参加・健康づくりの推進(シルバー人材センター、老人クラブ活動、SUKSK(スクスク)生活の実践、足の健康)
聴こえの改善等による介護予防・認知症予防の推進
情報の見える化による支援のマッチング 等
(3)医療と介護の連携推進
切れ目のない在宅医療・介護の提供体制の構築
さまざまな機会を捉えた在宅療養と人生会議の普及啓発
「ポピーねっとやまがた」による情報共有の円滑化
みとり、認知症、災害等のさまざまな場面での多職種チーム支援の推進 等
(4)認知症施策の総合的な推進
認知症サポーターの養成とサポーターの具体的な支援活動の推進
早期発見・早期対応に向けた認知症医療ネットワークの推進
見守り体制や捜索ネットワークの構築
本人ミーティングの開催と本人の意思を認知症施策につなげる取り組みの推進 等
(5)介護現場の革新
介護人材の定着・離職防止に向けたハラスメント対策の推進
生産性向上による業務効率化と質の向上
手続きのデジタル化など事業所の事務負担軽減や介護事業所等の安全性確保とリスクマネジメントの推進 等
(6)介護サービスの基盤整備と高齢者向け住まいの確保
認知症高齢者グループホーム18床、定期巡回・随時対応型訪問介護看護1事業所を整備
市有施設における介護サービス提供体制の在り方検討
指導監督等による介護サービスの質の向上 等
(7)権利擁護の推進
成年後見制度の利用促進に向けた中核機関を中心とした地域連携ネットワークの強化
多機関連携による高齢者虐待への早期対応
リーフレット、ホームページ、SNS等を活用した効率的な普及啓発 等
(8)安全・安心な暮らしができる環境づくり
高齢者のニーズに応じた多様な移動手段の確保
地域関係者、介護事業者、民間企業を含めた見守り・声掛けの推進
個別避難計画の作成促進と、地域関係者、市民への周知を強化 等
2. 介護保険制度の運営
(1)要介護認定体制の確保
認定調査の委託拡充など調査体制の強化
ICTを活用したリモートでの介護認定審査会の実施
総合的な相談対応の実施 等
(2)介護給付の適正化(介護給付適正化計画)
国の主要3事業等(要介護認定の適正化、ケアプラン等の点検 等)の推進
指導監督の適切な実施 等
(3)保険料の公平化
負担能力に応じた所得段階別保険料の設定
保険料の収入率の向上
(コンビニ・キャッシュレス納付の利用促進 等)
(4)利用者負担の公平化
負担能力に応じた介護サービス利用者負担割合の適正な判定
利用者負担軽減制度等の利用促進
保険給付費等の見込み額
第9期介護保険事業計画(令和6年度~8年度)における介護サービスに要する給付費等の事業費用は、高齢化の進展や介護報酬改定により増加するものの、介護予防等の取り組みの推進により、緩やかに増加していくことを見込んでいます。
65歳以上の方(第1号被保険者)の介護保険料
保険料の基準額
(年額)69,600円(月額換算5,800円)=山形市の保険給付費等のうち65歳以上の方の負担分/山形市の65歳以上の方の人数
「保険料基準額」は、各所得段階の保険料を定める基準となるものであり、所得段階が第5段階の保険料を基準額とし、3年ごとに見直します。
第9期計画における保険給付費は、緩やかに上昇していくことを見込んでいますが、介護給付基金から約6億4,900万円を取り崩し、保険料上昇の抑制に充当することにより、令和6年度からの第9期介護保険事業計画の「保険料の基準額」を第8期と同額に据え置きました。
所得段階設定や所得段階ごとの乗率については、国の標準段階および標準乗率の見直しを踏まえて、国の標準と同じく13段階に設定し、乗率についても第4段階を除き国の標準と同じく設定しました。第4段階については、第8期計画から引き続き国標準の0.9から0.85に軽減しています。
対象となる方の区分 | 所得段階(乗率) | 保険料 | 第8期の保険料との比較(年額) | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
年額 | 月額 | ||||||
生活保護受給者 | 第1段階(基準額×0.285) | 19,800円 | 1,650円 | 1,000円の引き下げ | |||
本人住民税非課税 | 世帯住民税非課税 | 老齢福祉年金受給者 | |||||
本人の前年中の公的年金等収入金額とその他の合計所得金額の合計額が | 80万円以下の方 | ||||||
80万円を超え120万円以下の方 | 第2段階(基準額×0.485) | 33,700円 | 2,809円 | 1,100円の引き下げ | |||
第1段階、第2段階に該当しない方 | 第3段階(基準額×0.685) | 47,600円 | 3,967円 | ||||
世帯住民税課税 | 本人の前年中の公的年金等収入金額とその他の合計所得金額の合計額が | 80万円以下の方 | 第4段階(基準額×0.85) | 59,100円 | 4,925円 | 同額に据え置き | |
80万円を超える方 | 第5段階基準額 | 69,600円 | 5,800円 | ||||
本人住民税課税 | 本人の前年中の合計所得金額が | 120万円未満の方 | 第6段階(基準額×1.2) | 83,500円 | 6,959円 | ||
120万円以上210万円未満の方 | 第7段階(基準額×1.3) | 90,400円 | 7,534円 | ||||
210万円以上320万円未満の方 | 第8段階(基準額×1.5) | 104,400円 | 8,700円 | ||||
320万円以上420万円未満の方 | 第9段階(基準額×1.7) | 118,300円 | 9,859円 | ||||
420万円以上520万円未満の方 | 第10段階(基準額×1.9) | 132,200円 | 11,017円 | 7,000円の引き上げ | |||
520万円以上620万円未満の方 | 第11段階(基準額×2.1) | 146,100円 | 12,175円 | 13,900円の引き上げ | |||
620万円以上720万円未満の方 | 第12段階(基準額×2.3) | 160,000円 | 13,334円 | 27,800円の引き上げ | |||
720万円以上の方 | 第13段階(基準額×2.4) | 167,000円 | 13,917円 | 34,800円の引き上げ |
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