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市長のやまがた自慢
市長のやまがた自慢「松尾芭蕉と山寺立石寺」

市長のやまがた自慢「松尾芭蕉と山寺立石寺」

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 松尾芭蕉は元禄2年(1689年)に山寺立石寺を訪れました。芭蕉の足跡を地図上でみていくと、尾花沢から大石田・新庄へと向かう前に、わざわざ南下して寄り道のかたちで山寺を訪れていることが分かります。「おくのほそ道」によれば、人の勧めで訪れる価値ありと判断したようです。
 訪れたのは旧暦の5月27日、現在の暦では7月13日になりますので、だいぶ暑くなってきた頃だと思います。山寺の句として芭蕉が、

  閑かさや 岩にしみ入る 蝉の声

という誰もが知る句を詠んだわけですが、実は初案はこれとは異なるものだったことはご存じでしょうか。弟子の曽良が書いた旅の記録「曽良旅日記」の「俳諧書留」によれば、最初の句は、

  山寺や 石(いわ)にしみつく 蝉の声

だったそうです。かなり印象が違うのではないでしょうか?「おくのほそ道」を紀行文として完成させる過程で、推敲(すいこう)して今の句になったのですね。やはり成句のほうが山寺の雰囲気に合っていると思います。
 この蝉は何ゼミかという論争がかつてありました。歌人斎藤茂吉はアブラゼミ説、ドイツ文学者の小宮豊隆はニイニイゼミ説でぶつかり合いました。結局ニイニイゼミ説が優勢に終わったようですが、当然確かめようがありません。
 最近では山寺を訪れる外国人観光客の方が本当に多くなりました。五大堂からの絶景はもちろん、仏教や山岳信仰の考え方、俳句などにも興味があるようです。
 最近参詣していない方は久しぶりにいかがでしょうか?芭蕉については山寺芭蕉記念館でその足跡を知ることができます。また、7月8日には第61回全国俳句山寺大会が開催されます。ぜひご参加いただきたいと思います。
 
(広報やまがた平成30年6月1日号掲載)
 

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