山形市所有の文化財「三部抄」が山形県指定有形文化財に指定されました

ページ番号1009424  更新日 令和4年5月12日

印刷大きな文字で印刷

山形市が所有する文化財「三部抄」が山形県指定有形文化財に指定されましたので、お知らせします。

指定された文化財の概要

(1)名称 三部抄(さんぶしょう)

(2)種別 典籍の部【有形文化財(美術工芸品)】

(3)員数 1帖(じょう)

(4)材質 紙本墨書(しほんぼくしょ)

(5)寸法 縦17.4cm×横17.5cm

(6)制作年代 慶長元年(1596年) 安土桃山時代後期

(7)所有者 山形市

(8)所在地 山形市大手町1-53(最上義光歴史館 保管)

三部抄表紙
三部抄 表紙
三部抄 奥書
里村紹巴が最上家親に贈ったことを示す奥書

三部抄とは…

 慶長元年(1596年)に著名な連歌師(れんがし)である里村紹巴(さとむらじょうは)によって書写され、山形藩主・最上義光(もがみよしあき)の子の家親(いえちか)へ贈られた歌論集。

 内容は、大歌人である藤原定家(ふじわらていか)の作及び定家仮託の作品で、(1)詠歌之大概(えいかのたいがい)(2)秀歌躰大略(しゅうかていたいりゃく)(3)百人一首(4)未来記(5)雨中吟(うちゅうぎん)の5つ((1)と(2)、(4)と(5)がそれぞれセットとなって「三部」と数える)から成る。

 奥書が二つあり、一つは慶長元年(1596年)、紹巴73歳の時に書写され、当時15歳の家親に贈ったものであるという、作成経緯が記されている。この頃、義光も紹巴の指導を受け、長男・義康や最上一族・家臣たちも連歌を嗜んでおり、最上家では「最上連歌衆」ともいうべき盛り上がりを見せている。

 もう一つは、慶長10年(1605年)に連歌に執心していた小野忠明(おのただあき)に最上家親から「三部抄」が譲られたことが、紹巴の長男・玄仍(げんい)によって記されている。そのほか、(1)詠歌之大概の冒頭見出し下に「勝安芳(房カ)」の蔵書印があり、幕末には勝海舟が所蔵していたことも分かる。

 紙本墨書。縦17.4cm×横17.5cm。そのほか箱と極札がある。

より良いウェブサイトにするために、ページのご感想をお聞かせください。

このページの内容はわかりやすかったですか?
このページは見つけやすかったですか?

このページに関するお問い合わせ

文化スポーツ部文化創造都市課
〒990-8540 山形市旅篭町二丁目3番25号
電話番号:023-641-1212(代表)
ファクス番号:023-624-9618
bunka@city.yamagata-yamagata.lg.jp