陰圧式隔離型搬送資機材【アイソレータ―】の運用開始について
1.目的
新型コロナウイルス患者の移送については、保健所が対応することとされています。
しかし、緊急性が高い場合や患者数が急激に増加し保健所だけでは対応が困難な場合には、保健所からの協力要請を受けて、消防本部でも対応することとなっています。
現在、119番通報で救急車の要請時または救急事案として出動したあとに、感染の疑いが強いと判断される傷病者も増えています。このような中で、ご家族と救急隊員の感染リスクを減らし、ご家族に安心して救急車にご同乗いただくためにアイソレーターを導入するものです。
2.アイソレーターについて
アイソレーターは組み立て式の傷病者(患者)搬送用カプセルで、カプセル内は常に陰圧に維持されています。傷病者(患者)からの飛沫の拡散を防止するとともに、カプセル内の空気は特殊なフィルター、殺菌装置を介して排出されるため、二次感染防止を図ることが可能となっています。
また、本体には手袋付き挿入口が14箇所あるため、外部から観察・処置を行えるようになっており、使用後は、消毒が可能なため繰り返し使用することができます。
3.運用開始日
令和2年12月22日
4.配備先(2セット)
東消防署本署に1セット及び西消防署本署に1セットを配備しています。
移送専用救急車(救急予備車)に常備し、傷病者(患者)の搬送を行います。
配備先補足
新型コロナウイルス感染症の患者等の移送や救急搬送に万全を期すため、10台ある救急車のうち2台の非常用救急車(予備車)に配備しています。
2台の非常用救急車の運用については、感染患者の移送(保健所依頼による自宅から病院までの移送含む)を行うための移送対応車両としており、この車両にアイソレーターを配備し、汚染された空気を外部へ放出させないよう感染拡大防止を徹底するものです。
また通常の119番通報による救急要請では、応急処置を伴う救急搬送となります。その際には感染が疑われる傷病者であっても応急処置が優先され、症状により救急車内の様々な資器材を使用することがあります。この場合、感染の疑いがある傷病者に対しては、救急隊員の身体防護などで感染防止対策を行うこととし、8台の救急車にはアイソレーターを配備しておりません。
本体仕様
- 寸法
- 216cm×71cm×47cm(本体)
- 重量
- 約13kg
- 構成機器
- ポッド本体、バッテリー内臓ブロワー、バッテリーチャージャー、ホース、フレーム×4本
フィルター6個(NBCフィルター×3、HEPA×2、OV/AG×1)、収納バック - 主材質
- PVC(ポリ塩化ビニル)
- グローブ
- ニトリル製
- バッテリー
- 連続運転時間約6時間(リチウムイオン電池)
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